アートとエンターテインメントの融合?-〝没入型″ミュージアム
皆さまこんにちは。猛暑・酷暑と言われた今年の夏。9月に入っても厳しい残暑が続き、秋はいつになったらやってくるのやら、と思っていましたが、さすがに10月になると秋らしい爽やかな空気を感じるようになりました。
芸術の秋もいよいよ本番を迎え、東京の国立西洋美術館で『パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ』、関西では中之島美術館で『特別展 生誕270年 長沢芦雪 ―奇想の旅、天才絵師の全貌―』が始まるなど、見逃せないイベントが目白押しです。
さて、最近〝没入型″とよばれる体感型デジタルアートが話題になっています。私も興味津々でこの夏、ゴッホの作品をその生涯とともに辿る「ゴッホ・アライヴ」と、モネ、ルノワール、ドガなど印象派の画家たちの作品で構成された「“印象派” IMPRESSIONISM」を鑑賞してきました。
360度、床にまで絵が映しだされ、その一部が揺らいだり、水面なら水の流れ、花なら花びらが散るように動いたりと、作品を立体的に見せることで、自分が絵の中にいるかのような感覚にとらわれます。
「ゴッホ・アライヴ」では映像に加え音響効果も印象的で、「カラスの飛ぶ麦畑」がスクリーンに表れ、ゆらゆらと動きだしたかと思うと、突如としてピストルの音が響き渡るという、ドラマチックな演出に驚かされました。
最新のデジタル技術と音響効果でアートを鑑賞?体験?する〝没入型″ミュージアムについては、賛否両論、さまざまな意見があるようですが、来年1月には、東京・麻布台ヒルズに世界的に活躍するデジタルアート集団・チームラボの作品を展示する「森ビルデジタルアートミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」が新オープンするなど話題は尽きません。
アートを五感で楽しむ新たなエンターテインメントが、今後どんな世界を見せてくれるのかとても楽しみです。