美しい新緑と可愛い犬の姿に心癒される、小倉遊亀の傑作『晴日』
こんにちは、フォーラムkayaです。先月、大阪の心斎橋パルコで開催されていた「再興第110回院展記念(同人たちの出世作と今 ―無窮を目指して)」に行ってきました。
横山大観の未完の大作「生々流転」や「或る日の太平洋」、平山郁夫「流沙浄土変」といった日本画壇の巨匠たちの名画が出品されていて、とても見応えのある内容でした。そんな名画のなかで私がお目当てにしていたのが、文化勲章受章画家・小倉遊亀画伯の「晴日」です。
舞台は小倉画伯の自宅の庭。爽やかな新緑のなか、一匹の犬が何とも気持ちよさげに寝そべっている様子を描いた1937年制作の作品です。1937年作ということは昭和12年!?戦前に描かれた絵とはとても思えず、今でいう「カワイイ!」という表現がぴったりな、新鮮味溢れる素敵な作品です。
しかしそこは何といっても小倉遊亀画伯。精緻な筆致、一本一葉塗り分けられた木々や葉っぱの丹念な着彩などからは、真直ぐに対象と向き合う執念のようなものが感じられ、また画伯ならではの安定感のある絶妙な空間構成も相まって、眺めているだけで穏やかな幸福感に包まれます。
その日はあいにくの雨でしたが、うっとおしい雨空を吹き飛ばしてくれるような、爽やかで清々しい気分にしてくれる作品でした。
さて、今年2025年は小倉遊亀画伯の生誕130年にあたります。これを記念して、この名作『晴日』が90年近くもの時を超えて、飾りやすいサイズの特別限定版美術作品として300部が制作されました。
今年は梅雨明けが早く、例年より猛暑が長引きそうですが、目にも涼しいこの作品を、ぜひお手もとでお楽しみください。
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