【文化勲章受章】奥村土牛『栗』
近代日本画の最高峰が描く小宇宙
花木の一枝を手折って、画題とするのを折枝画という。画面は小さくとも、精緻な描写により、独特な小宇宙を創出しているものが多い。ここでも土牛画伯は、鋭い折口を見せる栗の一枝を細やかな筆遣いで描いている。
若緑のイガ、葉の葉脈、虫食いの穴まで細密に描き出し、触れればカサカサと音のしそうな葉の質感の表現など、リアリティに満ちた画面にしている。栗、イガ、葉の表裏による色彩の変化との対比の妙、その上構図全体を褐色の枝がきりっと引き締めているのが心憎い。さすが古画に通じ、画格を重んじた画伯である。
この「栗」は、奥村土牛画伯七十六歳の頃の作品と思われる。文化勲章を受章して間もなくの時期であり、まさに高調期であった。それにしても描写のなんと若々しいことか、出来栄えが気に入っていたのであろう、「土牛」のサインも力強い。(解説より抜粋)
商品の仕様・お買い物
品番 | AR-OT12〈額装〉 |
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仕様 | 技法/彩美版® 用紙/和紙 証明/著作権者の承認印・通し番号入り奥付シール 原画所蔵/華鴒大塚美術館 解説/谷岡清(美術評論家) 発行/共同印刷株式会社 〈額装〉画寸(約)/37×52cm 額寸(約)/56.4×71.3cm 額縁/高級木製和額 〈軸装〉画寸(約)/38×53cm 軸寸(約)/133×71.8cm 表装/本表装(天地:綿パー 中廻:蔓唐草文貴船緞子 風帯・一文字:唐花づくし文新金襴 軸先:新牙) 収納/柾目桐箱 |
価格 | 132,000円(税込) |
品番 | AK-OT12〈軸装〉 |
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価格 | 132,000円(税込) |