日本工芸会正会員 伝統工芸士 福島武山【超絶技巧の極み、赤絵細描の美】
家で楽しむ小さな個展 フォーラムkaya 特選逸品館
約三五〇年の伝統を誇る九谷焼のなかにあって、ひときわ華やかで繊細な美しさが人々の心を捉えて離さない、「赤絵細描」。鉄分を含む赤の陶絵具と細筆を使い、髪の毛の細さほどの線画を一定の速さと筆圧で、小紋や花鳥、風月や人物などを描き込む、九谷焼絵付け技法の一つ。この超絶技巧の極みともいうべき高度な技法を継承しつつ、現代感覚を取り入れた作風で今や赤絵細描の第一人者として不動の地位を確立した福島武山。
このたびは、福島氏がその出来栄えをとくに気に入り、手元で大切に保管していた飾皿2作品を特別にご用意いたしました。直径40センチ超の大ぶりな皿にびっしりと描きこまれた吉祥図柄はもちろんすべて手描きによるもの。存在感といい、芸術性の高さといい、どこをとっても申し分のない見事な飾皿です。気の遠くなるような時間と集中力によって生み出される至高の美を、どうぞご照覧ください。
福島武山(ふくしまぶざん)略歴
1944年 石川県金沢市に生まれる。
1963年 石川県立工業高校デザイン科を卒業。
1981年 日本伝統工芸展初入選。
1987年 日本工芸会正会員。
1990年 九谷焼産業デザインコンクールにて石川県知事賞受賞。
1995年 創造美術展にて東京都知事賞受賞。
1996年 天皇・皇后両陛下ご来県のみぎり、ご使用のお茶碗謹作。
1997年 日本工芸の世界巡回展(五か年)に国際交流基金より選抜される。
1999年 第23回全国伝統的工芸品公募展にて第1席グランプリ内閣総理大臣賞受賞。
2000年 第24回全国伝統的工芸品公募展で伝統工芸士会会長賞を受賞。
2002年 第25回伝統九谷焼工芸展で大賞を受賞。
2004年 石川県指定無形文化財保持団体九谷焼技術保存会会員。
2008年 九谷焼伝統工芸士会会長に就任。
2010年 伊勢半本店で開催の企画展「華雅やきの赤絵細描-九谷赤絵の妙技」に出品。
2012年 第65回記念創造展 創造美術大賞受賞。
2015年 世界的ブランド エルメスの依頼により腕時計の文字盤2種類の絵付けを担当。
2018年 日本橋三越本店で「出会いから50年 九谷焼赤絵 福島武山展」を開催。
2021年 旭日単光章受章。